The Model体制におけるアポイントとは
TheModel体制を敷いている企業において、「アポイント」の意味付けは、非常に重要です。
TheModel体制において、セールスは大きく3つに別れることが多く、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスという部門名を採用する企業が一般的です。TheModelとは、各部門がパフォーマンス最大化するための分業体制のことを指しています。The Modelを採用していない場合、セールスが「アポイント」を獲得し、自分でクローズすることでしょう。
ところが、The Modelを採用した途端、セールスは2つに分かれます。「アポイント」にコミットする部署はインサイドセールスとなり、フィールドセールスは、「契約」や「MRR」へコミットします。つまり、「アポイント」はセールスにとって「契約」を獲得するための手段でしかありませんでしたが、The Modelでは「アポイント」はインサイドセールスにとっての「成果」になります。これまでは、経過指標でしかなかった指標が、1部門の生産性を評価する指標へと変化します。セールスにおける評価指標になるということは、会社にとっての収益をもたらさなければなりません。これがThe Modelにおける「アポイント」の意味になります。
インサイドセールスは、評価がされにくい部署とも言われています。それは、これまで「アポイント」というものが経過指標でしかなく、会社にとっての収益性を判断しづらいものとして認識されてきたからに他なりません。今回は、より会社に収益をもたらすための「アポイント」の獲得方法について解説致します。
質の高いアポイントを連携するコツ
それでは、インサイドセールスが質の高いアポイントを連携するコツにはどんなことがあるでしょうか。ここで、3つのポイントを解説致します。
事実と意見は分ける
まずは、ISからFSへのアポ内容を連携する際に「事実」と「意見」は分けるということです。
ISがアポイントを獲得した場合、FSへアポイントの内容を連携します。連携する際に、日時や商談方法、担当者の役職、氏名はもちろん、サービス説明に必要なヒアリング事項や特筆すべき事項などの情報を記載しているIS担当は多いのではないでしょうか。その際に「事実」と「意見」は必ず分けて記載しましょう。あまり良くない事例を下記に記載してみます。
上記で、○○業務の負荷が高いということは先方が言ったのかどうかわかりませんよね。また、先方に対して、ISがどういう位置付けでアポイントを獲得したのか?についても全くわかりません。そこで「事実」と「意見」を分けて書いてみましょう。
上記のように丁寧にフォローを入れるとどうでしょうか。アポイントをいただけた理由や実際の先方の温度感まで手に取るようにわかるのではないでしょうか。
このように、ISは「アポイント」という成果に対して、徹底的にこだわるところから始めてみましょう。ISにとってのアポイントとは、フィールドセールスにとっての言わば、「契約」と同義になります。魂を込めて業務を行いましょう!
顧客のAs isとTobeを明確にヒアリングする
次に、顧客のAs isとTobeを明確にヒアリングするということです。
As Isとは、顧客の現状です。現状起きていること、問題のことです。To beとは顧客が描いている未来の姿のことです。Tobeに関してはもしかすると、突然の電話からのヒアリングは難しいかもしれませんが、顧客側が考えるちょっと先の未来や、今後やりたいことについてのヒアリングは、割と簡単できますよ。Tobeと近い事柄が出てくるかもしれませんね。それでは、事例を解説していきましょう。例えば、以下のようなイメージです。
具体的な定量の時間の話や、具体的にどんな問題が起きているのか?についてヒアリングした結果をFSへ連携しましょう。できれば、さらに深掘りすることが理想ではありますが、上記の事実がヒアリングできた時点で、これまでの商談パターンや顧客の従業員規模などの外形情報から、ある程度の仮説は立つはずです。ここまで聞けていれば、FSに任せるのもありかもしれませんね。次にTobeです。
いかがでしょうか。顧客のTobe(=ちょっと先の未来、やってみたいこと)は、聞けそうでしょうか?AsIsが聞けていれば、なんとなく顧客側が本来やりたいと思っていることは仮説が立つかもしれませんね。「ちなみに、現状が全部解決された場合、どんなことをやりたいとか、こんなことにチャレンジしたいとか、○○さんの中で取り組んでいきたいテーマとかってあるんですか?」という聞き方を、私はよくしています。
顧客がアポイントを了承した流れを事実ベースで記載する
そして最後に、顧客がアポイントを了承した流れを事実ベースで記載することです。
どういった形でアポイントを申し入れて、顧客がどう了承したのか?という事実は、重要なのにも関わらず、ほとんどのインサイドセールスでは取り組まれていません。現在では、音声データをFSが事前に聞いたりすることもあるかもしれませんが、時間が限られている場合、FSは事前に音声データを聞くこともできないかもしれません。そのため、なるべくテキストでわかりやすく記載して連携することが重要です。
上記のようなイメージです。これだけでも、顧客側の温度感やひょっとするとどんな期待を持っているか?についても、FSが知ることができるでしょう。ぜひ取り組んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
インサイドセールスは、「アポイント」や「案件化数」がKPIになっています。そのため、直接的な成果に結びつきづらく、評価も上がりづらいかもしれません。そのため、より「契約」や「MRR」に繋がるような成果を創出し続けるための努力を惜しまないようにしましょう。
このメディアでは、他にも法人営業について記事で紹介しています。why you nowを駆使した営業とは?や、インサイドセールスは楽しい!?インサイドセールスの楽しいと感じる3つの理由といった記事にて、法人営業や営業マンについても、具体的に解説しておりますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。