BANTCとは
みなさんは、BANTCについてご存知ですか?
BANTCは、営業活動におけるヒアリングのフレームワークの一つなのですが、営業マンの成績に大きく影響する手段の一つです。
BANTCとは、「Budget(予算)」、「Authority(決裁権)」、「Needs(必要性)」、「Timeflame(導入時期)」、「Competitor(競合)」の頭文字をとったワードです。そもそもどういう意味なのでしょうか。
名前 | 意味 |
---|---|
Budget(予算) | 購入者(バイヤー)側が取れる予算、費用感のところ。 |
Authority(決裁権) | 購入者(企業)においての検討フロー、及び決める人たち。 |
Needs(必要性) | 購入者側が感じている課題、サービスの必要性。 |
Timeflame(導入時期) | 購入者(企業)がサービスを導入までのステップ、導入する想定タイミング。 |
Competitor(競合) | 購入者が考える、提供企業と比較している企業の具体的な名前。 |
上記がBANTCの意味合いの解説になります。今回は、BANTCのメリットや具体的にどう聞くと答えてくれやすいのか?といった実務に使える内容も話していきますので、ぜひご覧ください。
現在では、BANTC以外にもBANTCHと言われ、Human resources(人材リソース)の頭文字を取ったHを付け加えたバージョンもあります。導入した後、誰が推進していくのか?という導入推進者のことです。導入後のイメージを膨らませてあげるためにも必要です。
BANTCをヒアリングするメリットとは
それでは、BANTCをヒアリングするメリットはどんなことになるのでしょうか。ここではBANTCをヒアリングするメリットを3つ解説していきます。全て提案する営業マン側にとってのメリットになります。
優先順位をつけることができる
まずは、数多ある提案企業の中から優先順位をつけることができるようになります。
例えば予算感が全く取れない企業に対して、同じような時間をあなたは使うでしょうか?答えは、否。使いません。それは、AでもNでも同じことです。5つの軸を事前に設けておくことで、力を入れて注力する顧客が見つかり、営業マンとしての最大バリューを出すための行動優先順位を作ることができます。
行動の優先順位が付かなければ、どの顧客にも同じような行動をとってしまい、結局機会損失につながってしまって、最大化にはなりません。BANTCのフレームワークを使うことで、より効率的に営業活動を行うことができるようになります。
今後顧客に対して、行うべき行動が明確になる
次に、今後顧客に対してどういう行動を取るべきか?が具体的に明確になります。
例えば、競合がA社だったとしましょう。A社が自社とのコンペになった場合、A社の勝率は50%です。半分は勝てる、半分は負けます。実際の営業担当者がその事実を把握した場合、他社との違いや自社サービスの強みを顧客に理解していただく必要があるために、アポイントの機会をもらうのではないでしょうか。
また、Tを聞いた場合もどうでしょう。今から3ヶ月後にサービスを使い始めなければならないことがわかりました。その場合、稟議スケジュールや、決裁者の方々を提案にいつ巻き込むか?など次にやらなければならないことがどんどん出てきますよね。BANTCを聞くと、次のネクストアクションとしてどういう行動を取るべきなのか?のイメージをすぐに持つことができるようになります。
聞くべきことを漏れなく聞くことができる
そして、聞くべきことを漏れなく聞くことができる点です。
営業として聞き漏らしてはいけないヒアリングポイントを、フレームワーク化することでしっかりと埋めることができる点もBANTCでヒアリングができるメリットと言えるでしょう。扱う商材においては、BANTCの情報さえあれば、提案を進めることができるケースもあるかもしれません。
逆にBANTCを聞かないと、なかなか前に進まない商材も多いのではないでしょうか。それぐらい重要なフレームワークということを覚えておきましょう。
BANTCのヒアリング方法の具体例
それでは、BANTCは営業の皆さんはどのように聞いているのでしょうか?具体的なヒアリングTIPSをここに記載していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヒアリングの具体例
B(予算感)
・「御社にとって、○○の領域におけるサービスへの投資額は、いくらぐらいを想定されていますか?」 ・「弊社のサービスは、300万円になりますが、ぶっちゃけ御社の費用感的にはいかがでしょうか?」
A(決裁者)
・「以上が提案となりますが、今後の導入検討の流れとしては、会議か何かで決められる形でしょうか?」 ・「こういうサービスを導入される場合、○○さんの上長の承認などが最終的に必要になりますでしょうか?」
N(課題)
・「今、○○においてお手間だと感じられていることはありますか?例えば他社さんだとこういうことがあります。」 ・「御社の中期経営計画を拝見しましたが、理想とのGAPを埋めていくために○○に取り組まれている旨を拝察致しましたが、実際に取り組まれてみてどうですか?」
T(時期)
・「仮のお話になりますが、弊社サービスを導入する場合、いつ頃からの利用が理想でしょうか?」 ・「例えば、他社様だと検討に1,2週間、稟議に1,2週間という感じなのですが、御社だといかがでしょう?」
C(競合)
・「ぶっちゃけた話になるのですが、他にお聞きになられているサービスはありますか?」 ・「ちなみに今おききになられたのは、弊社が初めてですか?」
実際に使われたことのあるtipsをいくつか紹介してみました。もし、皆さんが使われたことのあるtipsがあるならぜひシェアしてみてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
BANTCの重要性がわかりましたか?また、明日から実際にヒアリングすることもできそうでしょうか。営業マンにとって、BANTC情報は、SFAにも必須項目化されているぐらい重要と捉えている企業もあります。自らの営業活動を効率よく進め、トップ営業マンになるためにもBANTC情報は必須でヒアリングしていきましょう!
このメディアでは、他にも法人営業について記事で紹介しています。できる営業マンの素質とは?営業マンに向いている人向いていない人の素質を解説や、【営業従事者・転職検討者必見!】BtoB営業に向いている人とは?といった記事にて、法人営業や営業マンについても、具体的に解説しておりますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。