代理店の営業とは
代理店向け営業とは、直接顧客に商品を販売するのではなく、商品を拡販してくれるパートナー向けに営業活動を行うことを指します。
代理店向けの営業は、営業に対する営業活動になることが多く、直接顧客の声を聞けなかったり、代理店をたくさん増やしたのに、売り上げが増えてなかったりとデメリットもありますが、1つの代理店がたくさんの顧客を持ってきてくれたり、少ない力で多くの売り上げを生み出すことができる点で、メリットがあるとも言えます。
今回は、そんな代理店営業に必要なスキルや代理店営業に向いている人を解説していきます。
筆者自身は、そもそも代理店営業を経験したことはありませんが、会社の中で代理店営業の立ち上げの部署があったので、日々どういうことをやっていて、どんなことに苦戦しているか?ということは、営業担当と話すことが多かったので、その内容をシェアしていきます。
代理店営業に必要なスキルとは?
それでは、代理店営業にはどのようなスキルが必要なのでしょうか?ここでは以下で3つ挙げさせていただきました。
自社サービスに対する知見
まずは、自社サービスに対する知見でしょう。
代理店営業では、代理店の営業担当が営業活動をしてくれるので、自社サービスに対する質問や細かい運用方法、事例など様々な質問を顧客からもらいます。その都度、代理店営業に質問が入り、比較的すぐに回答しなければなりません、また、サービスのアップデートや導入事例の追加に合わせて、勉強会を随時開催しながら、顧客がサービスを導入した経緯や新規開拓のヒントを提供し続けなければなりません。そのため、代理店の誰よりも自社サービスに詳しくならなければ、不信につながってしまうこともあります。
サービスは常にアップデートを続けていくものなので、常に勉強しキャッチアップし続ける必要があります。
組織マネジメント力
次に、組織マネジメント力です。
代理店営業は、多くの営業マンを抱えます。規模は会社によって異なりますが、10人程度の規模から多いと、数千人規模まで拡大するケースもございます。前職が数千人の代理店営業マンを抱えていました。営業マンが多いと必要とされるのが、マネジメント力です。
代理店営業マン達は、きっと他の商材も扱っていたり、もしかしたら彼らの自社商品を扱っている可能性さえあります。彼らに、どういう文脈でどう自社サービスを販売してもらうか?は、マネジメント力の腕の見せ所と言えるでしょう。代理店営業自身に、自社サービスを売る動機づけを行うためにも、組織マネジメントの力が必要です。
好かれる人間力
そして、最後に人間力です。それは、ただの人間力ではなく人から好かれる人間力です。
代理店営業は、自社サービスの価値や実績だけでは拡販へと繋がりにくい性質があります。まずは代理店営業に話を聞いてもらったり、「■■株式会社の○○さんって、凄く熱心な方だよね」と言う印象を持ってもらったりすることで、代理店営業活動が広まっていきます。
代理店営業に対する、認知の総量を増やすためにも、営業マン側の人間的な魅力も必須と言えるでしょう。代理店営業を極めていくと、例え仕事を退職したとしても繋がりを持ち続けることもできます。将来的に貴重な財産を築くこともできると言えるでしょう。
代理店営業に向いている人とは
それでは、代理店営業に向いている人の特徴はどんなことがあるでしょうか。ここでは以下で3つ挙げさせていただきました。
戦略を描くことが好き
まずは、軍師として戦略を描くことが好きな人と言えます。軍師と言えば、諸葛亮孔明が有名ですね。
代理店営業は、組織のマネジメントや販売戦略の策定、実行、数字管理など自社の営業マンよりもさらに大きな規模の営業マンを抱えるケースも少なくありません。そのため、動かせる営業人員の規模や、リーチできる顧客数、創出される期待売り上げの規模もとてつもなく大きいものになります。
そのため、市場に目を向け、対局を見て戦略を描き、実行に移していくプロセスが好きな人が向いていると言えるでしょう。
チームで成果を出すことが好き
次に、チームで成果を出すことにテンションが上がる人です。
代理店営業は、通常の営業とは異なり直接自分が顧客に販売を行いません。そのため売り上げを自分で作ることができない構造になっています。通常の営業であれば、例えチームであったとしても自分一人が稼げれば、成果を残すことができます。
しかし、代理店営業は、しっかりと役割が分かれており自社サービスを販売するのは、自分ではなく代理店(他社の人たち)です。よって、代理店営業に求められるのは代理店も含めた「チーム」として成果を出すことです。自分一人では何事も成し遂げられないと言う前提に立ちながら、成果を出すためには、チームとして成果を残したり、働いたりすることが好きではないと難しいと言えるでしょう。
人との関係作りが得意
最後に、人との関係値作りが得意な人です。
直販営業は、顧客と仲良くなるべきですが、代理店営業は代理店の中の人たちと仲良くなる必要があります。それは場合によっては、直販営業が顧客と仲良くなる以上に、一緒にプライベートを過ごしたり、会食に定期的に行ったりしながら、振興を深めていく必要があります。
個人的には、代理店営業は、より体育会系のノリが求められることも多く、人との距離感の詰め方が上手な人が向いていると言えるかもしれません。ただし、会社の社員とは違うため間違っても強要されたり、自社が不利になるような条件を鵜呑みにするような人であってはいけません。断るところはしっかりと断る勇気を持ち合わせている必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
代理店営業自体を、筆者は行ったことがありませんが、実際に見聞きしたりする中でかなり面白い仕事なのではないか?と考えるようになりました。代理店営業には、軍師的な力が必要だったり、一方で人間的な魅力やネゴシエーションが求められるという比較的オールマイティな力が必要です。
ただし、直接顧客に対してアクションしたり、顧客の生の声を聞くことができないため本当の顧客の声からは遠ざかってしまうという懸念もあるのかもしれませんね。代理店営業に成功している企業や人はまだまだ少ないと聞きます。これを機に転職を検討してみても良いかもしれませんね。
このメディアでは、フィールドセールスについても紹介していますので、こちらの記事からお読みください。上の文章でも触れましたが、BtoBの営業に向いている人の記事や、BtoC営業についてもこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。