御用聞き営業とは?これまでのセールス方法のさまざまな変遷・種類を解説!

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営業スタイルの変化とは

皆さんは、御用聞き営業という言葉を聞いたことがありますか?

インターネットが普及する以前は、物の注文して購入するという行為の中にも営業がいました。今のようにECサイトや定期的な配送プログラムなどが用意されていなかった時代、顧客に合わせて数量、納品日を伺うための営業として存在していました。

本記事では、御用聞き営業をはじめとして営業スタイルにはどのようなものがあるのか?について解説していきます。また、御用聞き営業を脱するためのヒントも解説してまいります。

営業の種類はどのくらいある?

インターネットの普及とともに、御用聞き営業から発展してさまざまな営業術が生まれてきました。ここでは、まず営業術の解説を行います。

出典サイト:BtoBのMA(マーケティングオートメーション)とは?営業・マーケティングの考え方を紹介

営業スタイルには、上記のように「御用聞き営業」「提案型営業」「ソリューション営業」があります。さらに最近出てきたのが、「ビジョンセリング」という営業手法です。今回はその4つの営業手法について解説致します。

御用聞き営業

御用聞き営業とは、顧客の御用件をお聞きして、指定された商品を指定された納期までに配達・納品する営業方法のことです。

・営業担当が定期的に訪問してお客さまの要望を伺い、注文を受け納品する
・顧客から時間関係なく呼び出されて要望をお聞きし、注文を受け納品する

インターネットが普及する以前は、こういった営業スタイルが重宝されていました。物の仕入れもワンクリックで可能になったことから御用聞き営業は徐々に少なくなってきていると言えるでしょう。

提案型営業

提案型営業とは、相手の要望をヒアリングするだけではなく、要望に合わせて商品の使い方や競合との違いを提案する営業スタイルです。

つまり「御用聞き営業」+αになっていると言えますね。

・営業担当がお客さまの要望を伺い注文を受けた上で、自社の商品の使い方を提案して、納品する
・競合との違いを説明して、自社商品の価値提供を行う

しかし、インターネット普及後の発展に伴い、提案型の営業スタイルでも通用しないようになっています。徐々に提案型営業も少なくなってきていると言えるでしょう。

ソリューション営業

ソリューション営業とは、顧客の要望をヒアリングし、要望に合わせて提案を行うだけではなく、顧客の抱えている問題に対して、解決・改善するための解決方法を、自社商品とセットにして売るというスタイルです。

・顧客の抱えている課題や問題をヒアリングし、自社の商品の価値を提案して解決する
・顧客との接点を持ち続け、情報を収集しながら長期にわたって提案を行っていく

顧客でさえ気づいていない潜在的な課題を気づかせ、自社の商品で解決するというイメージを持たせることが重要です。今の時代、拡がっていると言えるでしょう。

ビジョンセリング

ビジョンセリングとは、課題を解決するだけではなく、顧客のありたい姿をヒアリングし、顧客のビジョンに対して商品を提案していくスタイルです。

・顧客の経営目標は何か?経営理念やビジョンは何か?から自社の商品を売っていく
・顧客との接点を持ち続け、さまざまな観点から情報を収集し長期にわたって提案を行っていく

課題は置いておいて、顧客がどうなりたいか?どういう会社、組織を目指したいか?という目指す姿に重きを置いたスタイルです。より決裁者に対して刺さりやすい提案と言えるでしょう。

biz stock
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筆者自身は、ずっと御用聞き、提案営業をしていました。しかし、営業活動を行う中で徐々にソリューション提案をしないと競争に勝てないということに気がつき、今ソリューションセリングの勉強、実践をしています。

表にまとめるとこんな感じです。

営業スタイル内容
御用聞き営業指定された商品を指定納期までに配達・納品する
提案型営業要望に合わせて商品の使い方や競合との違いを
提案する
ソリューション営業顧客の抱えている問題に対して、解決・改善する
ビジョンセリング顧客のありたい姿に対して商品を提案する

御用聞き・提案営業から抜け出すには?

御用聞き営業が悪いわけではありませんが、御用聞き営業は比較的古い時代の営業スタイルを揶揄する言葉としても使われているように感じます。それでは、御用聞き営業から抜け出すにはどうしたら良いのでしょうか。ここでは3つの方法を提案します。

顧客情報を元に仮説立てを行う

まず、顧客情報を収集する必要があります。会社概要や従業員数はもちろんIR資料やインタビュー、SNS情報などのあらゆるチャネルから情報を取得し、分析することが重要です。そこから顧客が抱えているニーズや課題、興味関心ごとを仮説立てしていきます。

何も考えずに営業をしようとすることをやめることから始めてみましょう。顧客の現状を知ることは営業力をつける上でも非常に重要なポイントです。

仮説を元に提案の組み立てを行う

次に、提案の組み立てを行うことです。商品知識や業界知識、サービスの特徴を丸暗記していたところで何の役にも立ちません。仮説立てを行った顧客の現状、課題に対して、どういう提案を行うかの組み立てを行います。提案において重要なのは、ここの準備の部分です。

「段取り8割」というように段取りができた段階で、仕事の8割は終わっています。

実践する

最後に実践です。顧客に大それたプレゼンをしないといけないというわけではありません。

顧客を理解していないプレゼンほど痛いものはありません。顧客の立場に立ち、仮説を検証しながら修正していく作業も、この実践の過程の中では行わなければなりません。仮説通りの部分、そうではない部分を洗い出しながら、最終的な提案をまとめていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

御用聞き営業自体は悪いことではないと筆者は考えています。競合が少なく商品が売れてしまう環境にいればそうなってしまうのは自然なことです。また実際に売上が最大化する方法も御用聞き営業なので会社にとっても最適な方法と言えるでしょう。

ただし、インターネットやAIの普及により、徐々に競合が少なくすぐに売れてしまうサービスは無くなってきています。そのため、御用聞き営業をしている人たちもソリューションセリングをできるようになった方が良いと言えるでしょう。

また、以下の記事にて、セールスのパフォーマンスを出すためのセールステックについても紹介しています。ぜひご覧ください。

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