インサイドセールスの現場とは
インサイドセールスの現場とは、インサイドセールスのチームにおいて実際にお電話をかけたり、メールを送ったりする一番先頭に立って顧客折衝を行うセールスマンのことです。
昨今、SNSで「インサイドセールスの1日」についての話題が増えてきたため、急遽記事を書いてみました。
インサイドセールスについては以下の記事をお読みいただけると理解が深まるのではないかと思います。
では実際インサイドセールスの方々はどんな1日を過ごしているのでしょうか。現場の方々の業務に焦点を当ててみていきましょう。
スケジュール
1日を午前と午後に分けて解説していきます。以下が筆者自身が経験した1日のスケジュールです。
午前
朝礼
一般的に、インサイドセールスの1日は朝礼から始まることが多いです。
月の目標から落とし込んだ、デイリーの架電数、目標アポ数を話し、本日架電するリスト種類についてチームメンバーに共有します。チームメンバーと共有し合うことで、リスト別のtipsなどがあれば、その場で共有いただくようなこともあります。
call
午前9時〜call開始です。
一般的に役職者は午前9時〜10時ごろが通電しやすいと言われており、比例して最もアポが取りやすいホットコールタイムと言えるでしょう。そのため、この時間帯に他会議を入れることを禁止している会社もあります。1つのアポがその後の商談化であったり受注であったり、NRRに繋がっていくことを考えると、社内MTGの重要性は劣るのかもしれませんね。
アポを獲得したり、資料送付の約束を取り付けたり、状況をヒアリングしたりしながら、利用しているSFAツールに内容を記載していきます。
フォローメール
11時〜フォローメールの送信です。
午前中の架電や昨日の架電で、通電するしないに関わらずフォローメールを送るべき顧客にメールを準備して送信します。顧客とのコミュニケーションにおいて電話と同じくらいメールは、重要です。メールは通電した方はもちろん、通電しなかった方に対しても伝えたいことを伝えることができる手段の1つです。why you(なぜあなたに)why now(なぜ今)連絡したのかを工夫しながら1通ずつメールを作成していきます。
Lunch
12時〜ランチタイムです。
営業チームのメンバーは、ご飯を食べるタイミングが12時~13時の間に限定されてしまいます。事務職やカスタマーサクセスのメンバーに関しては、コアタイムという概念は存在するものの、お昼時間を少しずらして取るといった柔軟な対応もできますが、セールスメンバーは顧客折衝の時間が限られているため、なるべく12時〜13時の間にお昼を食べます。
午後
call準備
13時〜call準備です。
午前中でアポイントの獲得がし終わっていればの話ですが、翌日の準備に取り掛かります。call準備は以下の構成で実施します。
- 仮説構築&リスト検索
- 企業ごとに仮説構築
- スクリプト作成
リスト検索とは、次に架電を行うリストの準備です。自社サービスが解決できる企業群は何かという仮説構築とそれに見合う企業の検索&リスト作成です。従業員数や業種、導入サービスなど様々な角度から自社サービスに合う企業リストを作成していきます。FORCASなどのサービスを入れていれば、この辺の作業は楽になるかもしれません。
リストの作成が終わったら、次に企業毎の仮説構築を行います。IR資料や露出しているメディア、HP上の採用サイト情報や経営ビジョンなどからその組織の未来の姿と現状、そのGAPに関する仮説構築を行っていきます。1リスト10~15分程度かけても良いと言えるでしょう。
最後に、作成した仮説をもとにスクリプトに落とし込んでいきます。why you nowを企業毎に作成し、誰にどんな訴求をするかまで一通り考え抜きます。通電する可能性は30%程度ですが、1企業も手を抜きません。2回、3回とコールしていれば通電率は上がっていくので、ここでの準備が後に効いてきます。
call
15時〜再度コールです。
夕方16時以降の時間帯も比較的役職者と接続しやすい時間帯と言えるでしょう。企業における重要な会議は、始業直後や終業直後に組まれることは少なく、日中の10時〜15時の間に組み込まれることが多いのではないでしょうか。
また、午前中のコールで戻り時間を聞けている担当者にも再架電していく時間となります。再コールすることで再度接続できるでしょう。
終礼
18時〜終礼です。
9時〜18時まではコアタイムと呼ばれ、比較的顧客と電話が繋がりやすいと言えます。そのためインサイドセールスチームのMTGは朝の始業前か終業後に固まりがちです。
終礼では、目標のアポ数、コール数に対しての進捗やナレッジのシェア、不明点の解消などを行います。全員が集まることで、士気の向上や知識の共有がリアルタイムでできるようになります。
筆者自身、今だから言えますが、コアタイム外にMTGが入っているということはその時点で、残業が確定しているということだ、と思います。会社としてセールスチームのMTGを業務時間外にセッティングするのは、今の時代あまり良いとは言えないのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このスケジュールだけを見ると、物凄くブラックな職種という見方もできるかもしれませんね。逆に言うと、顧客に真摯に向き合っているとも言えるのかもしれません。
一番重要なのは、とにかく気合根性でなんとかすることではなく、一番生産性が高くなる時間帯はいつか?という視点で考えることだと思っています。
今回は、一般的な日常を記載しましたが、マーケティング部署とのMTGやセールス部署とのMTGもあるでしょう。またそれぞれのMTGの中でタスクが発生し、日中以外にも残業しなければならないこともあるでしょう。また、商談に同席したり、フィールドセールスにアポイントのフィードバックをもらったりなど、定例業務以外に発生する業務もたくさんあります。今回の記事はほんの一例として参考までにしていただければと思います。
1つ言えるのは、顧客折衝の量が最も多い部署となりますので、コールやメールなどの業務はマーケティングやフィールドセールスに比べて多いと言えるでしょう。
また、インサイドセールスに向いている人、向いていない人の記事をこちらにて紹介しています。ぜひご覧ください。