営業プロセスの標準化を具体例を用いて解説!〜BtoBにおける法人営業向け〜

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営業プロセスとは

営業マンの皆さんは、自分自身の営業プロセスを言語化できているでしょうか。

多くの営業組織では、営業プロセスの言語化、標準化ができていません。その背景には、各営業個人の認識の齟齬や属人化によってもたらされています。BtoB営業において、営業プロセスの標準化は非常に重要です。組織が拡大フェーズにある状態であれば、急務と言えるのではないでしょうか。

最初の質問に戻りましょう。皆さんは営業プロセスを言語化できますか?言語化できているならば、それはある種標準化でき、汎用的に展開できる虎の巻と言っても良いでしょう。ぜひ組織に展開してみてください。なかなかできない人が多いのではないでしょうか。今回はそんな営業プロセスの標準化について、具体例を用いながら、解説していきます。

Biz Stock
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営業プロセスは、自社が持つソリューションと販売先の企業属性によって大きく変わってきます。しかし、トップ営業マンや活躍している営業マンには必ず「型」のようなものが存在しているのではないでしょうか。属人化しているスキルを言語化すること以上に組織力を強くするものはないと言えるでしょう。

営業プロセスにおける標準化の具体例3選

それでは早速、営業プロセスにおける標準化の具体例を解説していきたいと思います。

商談フェーズ定義を共通にする

まずは、「商談フェーズ定義を共通にする」ことです。

多くの企業が取り組んでいることかもしれませんね。しかし、取り組んでいても標準化には程遠いフェーズ定義になっていることも少なくありません。例えば以下のようなフェーズ定義だとどうでしょうか。

よくあるフェーズ定義

02:先方の課題を自社ソリューションで解決することができ、運用における懸念点もない

03:先方のキーマンに接触し、自社ソリューションの説明ができている状態で、運用開始時期も伝えている

望ましいフェーズ定義

02:顧客が先方の課題を自社ソリューションで解決することができると発言しており、顧客側でも運用における懸念点がない

03:顧客側の推進者が、先方の課題を自社ソリューションで解決できると発言しており、推進者自身も運用開始時期の目処について、営業マンに伝えている

よくあるフェーズ定義の場合、営業マンの解釈で顧客と齟齬が生まれたまま進めることになりそうですね。望ましいフェーズ定義の場合は、ファクト情報を元にしているため、より顧客の状態に合わせてフェーズを進めることができそうです。

フェーズを定義することにおいて、重要なのは、以下です。

× フェーズ定義を営業のアクション起点で決める
○ フェーズ定義を顧客のアクション起点で決める

フェーズを顧客のアクション起点で決めることで、顧客のアクションは一定の温度感に至らないと動きません。営業のアクション起点の場合、解釈の問題で顧客の認識とは大きくずれてしまうことも少なくありません。顧客のアクションに紐づけることで、ファクトベースでフェーズを進めることができ、一定の「たしからしさ」が生まれます。

顧客のアクションを起点にすることで、営業マンの行動も顧客起点で、「どうしたら、顧客は「●●」をしてくれるか?」という基準で行動することになり、健全な営業活動を行うことができるようになります。

自社サービスにおいて解決できる課題を可視化する

次に、自社サービスがどんな課題を解決することができるか?を可視化することです。

売り方が標準化できていないのは、顧客側のどんな課題に自社ソリューションのどんな価値を返せるか?について言語化できていないのも一つの要因です。たとえば、経費精算DXサービスの例をみてみましょう。

解決できる課題
  • 経営層
    • 経費データが可視化できておらず、ガバナンスの強化が難しい。
    • 紙での業務により、会計処理が遅くなることで株主からの評価が落ちる。
  • 推進者
    • 部下のミスや漏れのチェックに終われ、残業が増えている。
    • 部下の精神的なフォローに回る時間が増え、組織としても疲弊してきている。
  • 実務者
    • 紙の業務が煩わしく、未提出者への催促などにも時間が取られ、残業が増えている。
    • ミスや漏れが多く、自身の評価が下がってしまっている。

最もこんな表面的な課題であることは少ないです。表面的な事象から深掘りをしていき、最終的な顧客のありたい姿までそれぞれの課題を深掘りしていく必要があります。今回は、あくまでサンプルとして上記のような顧客のピラミッドにおける自社ソリューションがどんな価値を返せるか?について言語化したまでです。

このように、改めて顧客に返すことができる価値を言語化することで、営業マン自身の認識を共通化することができ、結果的に営業プロセスの標準化へとつながっていくことでしょう。

プライシングルールを決める

最後に、プライシングルールを決めることです。

プライシングは、多くのサービスで決まっていることがほとんどと言えるでしょう。しかし、定価が決まっていたとしても、定価よりも大きく上振れてしまう営業マンや下ぶれてしまう安売り営業マンが、1人や2人いるのではないでしょうか?

プライシングルールの策定とは、ズバリ定価での販売を徹底させることです。定価での販売ができない場合であっても、10%引きに対してはロゴ掲載の許諾、20%引きに対しては事例取材の許諾などを得るなどして、値引きに対しても一定のルールを定めましょう。そうすることで、成果のばらつきがなくなり均一化されたパフォーマンスを出せるようになります。

営業プロセスにおける標準化の3つのメリット

それでは、営業プロセスを標準化するとどんなメリットがあるのでしょうか。

組織における課題が可視化される

まずは、組織における課題が可視化されるということです。

営業プロセスが標準化されていない状態、例えば、営業マンのスキルが属人化していたり、誰がどの案件をクローズできるか?などが見えない状態の組織である場合、組織としての問題がどこにあるのかがわかりません。

営業プロセスが標準化されると、商談のこのフェーズで案件が止まりやすい、経営層への価値訴求が苦手で、経営層と商談をすると失注するリスクが上がる、定価値引きをしないと受注できないなどの組織の問題が浮き彫りになります。これは決してマイナスなことではなく、改善のために必要な情報が見える化されるという裏返しになります。

各営業マンの課題が浮き彫りになる

さらには、各営業マンにおける課題も浮き彫りになることでしょう。

それぞれの営業マンがどのフェーズで止まりやすいのか?どういう商談が苦手なのか?を可視化することができるようになります。標準化されたことで、表面的に見えるデータと定性的な商談での振る舞いを比較しながら、各営業マンに対して適切な教育を行うことが可能になります。

事業における成果創出見込みが予測しやすくなる

そして、営業組織における「ヨミ」の予測が出しやすくなるとも言えます。

これまでは、各営業の勘に頼り、「これはいけそうか?いけなさそうか?」を聞いていたマネージャーや管理職たちが、SFAのダッシュボードを見て数値予測を出すことができるようになるでしょう。さらには、個別案件の壁打ちの際にも適切なフェーズを指導し、この案件が月内に受注するか否かについても明確に予測ができるようになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

営業プロセスの可視化はさまざまなメリットをもたらします。まだ積極的に取り組めていない営業組織の幹部の皆さん、現場の皆さんぜひ参考にしていただけると幸いです。

このメディアでは、他にも法人営業について記事で紹介しています。why you nowを駆使した営業とは?や、インサイドセールスは楽しい!?インサイドセールスの楽しいと感じる3つの理由といった記事にて、法人営業や営業マンについても、具体的に解説しておりますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。

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