インテントセールスとは
皆さん、インテントセールスという言葉をご存知でしょうか。
直訳すると、インテントとは、意図や目的のことで、セールスとは文字通り営業のことです。造語ではございますが、顧客の意図や目的データを利活用した営業活動のことをインテントセールスと表現しています。2022年7月にCrossBorder株式会社がいち早くインテントセールスに特化した、「Sales Maker」のリリースを発表しました。
参考:日本初のインテントデータを活用したBtoBセールスインテリジェンス「Sales Marker(セールスマーカー)」提供開始のお知らせ
現在でも、最新鋭の概念となっており、インテントセールスが可能な製品はまだまだ世の中に出ていません。
筆者も、インテントセールスの概念を知って、衝撃を受けました。その視点があったかと。意外と取れそうとは分かっていながらも、取り組んでこなかった領域ですが、まさに本質的に無駄のない営業活動が実現できますよね。
インテントセールスのメリット3選
それでは、インテントセールスを行うことのメリットはなんでしょうか。ここでは、3つに分けて解説していきます。
より温度感の高い顧客にアプローチすることができる
まずは、「より温度感の高い顧客にアプローチすることができる」という点です。
インテントデータによって、企業単位で顧客側の検索データや検索ボリュームを知ることができます。企業単位に興味関心のあるテーマを元に、DMの訴求を変えてみたり、手紙の文言に挿入してみたりすることで、顕在化された顧客に対して、まさに「why you now」の訴求が刺さるという仕組みです。
これまでは、企業のHPや中期経営計画、IR資料などを読み込みながら、ニーズが無いような企業に対しても手紙を作成していたのが、BDR活動だったのではないでしょうか。郵送代をかけたり、切手を貼り付けたりする手間を経て、全く無駄な行動になってしまったことは、お心当たりがあるのでは無いでしょうか。インテントデータを活用することにより、そんな手間暇を一気に削減し、より温度感の高い顧客にピンポイントでアプローチすることが可能になります。
商談における提案の質を高めることができる
次に、「商談における提案の質を高めることができる」という点です。
インテントデータは、インサイドセールスにおけるアポイント獲得を支援するだけではなく、フィールドセールスにおける商談進行も支援することができます。アポイントが獲得できたタイミングで、企業単位で「検索ワード」や「検索ボリューム」や顧客側の組織図や中期経営計画を見ながら、顧客の未来や現状の課題に対する仮説を立てることができます。
この仮説が正確であればあるほど、初回商談時に顧客の心をしっかりと射止めることが可能になり、それができれば、受注率を高めることが可能になります。
顧客の真のニーズを把握することができる
そして、最後に「顧客の真のニーズを把握することができる」という点です。
商談の進行にもアポイントの獲得支援にも活かせるインテントデータは、カスタマーサクセスにも活用することが可能です。カスタマーサクセスにおいて、顧客との定期接点や契約更新、アップセルにおいて、顧客のニーズの把握は、顧客へのヒアリングやIR、中期経営計画などの外形情報で判断をするしかありませんでした。しかし、インテントデータを活用することで、顧客側のニーズの移り変わりを顧客接点を持ちながら、把握することが可能になります。
顧客とのコミュニケーションに加えて、裏側の顧客の心理を把握することで真の顧客ニーズを把握できるようになり、まさに顧客のパートナーとして一緒にサクセスへと導くことができるでしょう。
インテントデータの具体的な活用方法
それでは、具体的にどういう活用方法があるのでしょうか。事例を簡単に紹介させていただきます。Sales Makerの事例を一部抜粋して紹介させていただきます。
T社 〜製造業の営業〜
商談数を200%成長させた事例が掲載されています。
製造業の企業におけるABM施策において、活用された事例です。全くノウハウのないアウトバウンド施策を開始した当初から200%UPは相当凄いですよね。それだけ、インテントデータの活用が凄いという裏付けでもあるのではないでしょうか。
参考:インテントデータと部署・人物情報で商談数が前月比200%に。テレビCM効果の最大化にも貢献
K社〜コンサルティング〜
商談数が3倍になった事例が掲載されています。
顧客のインテントデータを活用した、「フォーム送信」の機能を活用して、継続的に成果の出ている事例です。突発的な成果ではなく、継続的に成果が出ているのが凄いですよね。
参考:商談数が3倍に。興味関心度という他の企業データベースにはない指標がアウトバウンド営業の成果に差をつけた
まとめ
いかがでしたでしょうか。
インテントデータの活用は、2023年以降ますます加速していくことと思います。これからは、バイヤーイネーブルメントの加速化と、サプライヤー側も顧客のニーズを検知しながら顧客に対する最適な情報提供を行うことができる社会が近づいていくのではないでしょうか。これからのインテントセールスの盛り上がりがますます楽しみな筆者です。バイヤーのプラットフォームやサプライヤーのプラットフォームの在り方が今、問われています。
このメディアでは、営業全般についても解説しています。できる営業マンの素質とは?やBtoB営業に向いている人とは?といった営業に向いている人や活躍する人の特徴についても解説しておりますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。