社会人にとっての評価基準とは
社会人の皆さんにとって、人事評価はついて回るものです。とはいえ、その事業部や所属する組織によって評価の基準は異なるケースが多いです。
セールスの皆さんであれば、主に成果を見られ、バックオフィスの皆さんであれば、安定稼働や普段の業務の改善、プラスアルファの取り組み、エンジニアであれば開発スケジュールのオンスケなど、様々な観点から事業を成長させる上で必要な軸に沿って評価基準が用意されているのではないでしょうか。この章では、インサイドセールスの皆さんの評価基準の例や本質的な評価のあり方について、考えていきたいと思います。
筆者も評価基準には、苦労しました。成果を追い求めるあまり、契約業務を巻き取ってくれる事務や経理の方々との仲は悪かったですし、無理なお願いを何度もしていたこともありました。おかげで評価は最悪といったことも多々ありました。
インサイドセールスの評価基準例とは
インサイドセールスの評価基準の例について見ていきましょう。
アポ数
アポ数のケースです。これはザモデルを採用している企業群かつ、まだ走り始めたばかりの組織に多いのではないでしょうか。
アポ数で評価されるため、その手前の先行指標である架電数も評価の対象にはならずとも日々追っていくことになりがちです。
アポ数については、やはり多くのインサイドセールスにおいて評価基準の1つとなってしまっているようです。これでは、インサイドセールスがテレアポ部隊と変わらないと誤認されてしまっても仕方ないと言えるかもしれませんね。
案件数
案件数のケースはどうでしょうか。
少し組織が成熟し、PMFを達成しているようなケースだとアポイントの数は一定取れることがわかっているような状態です。よす起こりがちなのが、フィールドセールスの人数ではアポイント数に対応しきれない、1つ1つの案件に注力する暇がなくなってきてしまうケースです。
案件数を評価基準に取り組む組織も増えてきました。しかしながら、組織や扱うサービスによっては、インサイドセールス自身の行動が、成果(=案件数)に直結せずに悶々としている人々は一定数いるようですね。
受注額
最後に受注額です。
組織の成熟とともにARPAの向上による営業マン一人当たりの生産性などが重視されるようになったタイミングの組織に多いかもしれません。これまでアポ数しか追ってこなかったインサイドセールスからすると、受注額を追うことは難しそうに思えるかもしれません。マネジメントサイドの設計や仕立てが重要と言えるかもしれませんね。
インサイドセールスにとってあるべき評価基準とは
これは私の一主観でしかないので、参考程度に聞き流して頂ければと思います。
そもそもを考えてみましょう。ザモデルとはあくまでも売上を達成させるための組織の形でしかありません。つまり、インサイドセールスはよく言えば商談機会を最大化しますが、悪く言えば売り上げを1円も生み出さないコストセンターでもあるわけです。最短最速で売り上げを達成させるために、インサイドセールスがないことが正解ならばそういう組織体に変更すれば良いのです。
そういう私のスタンスからあるべき評価基準について噛み砕いてお伝えしていきます。
アポ数、案件数の掛け合わせ
まずは、アポ数と案件数の掛け合わせといったところでしょうか。
アポ数の目標だけでは契約のために有効なアポイントでない場合、売上にヒットせずただ営業マンの時間を奪う悪手となりかねません。そのため、案件数の絶対値を追うのです。案件数の絶対値であれば、案件化率にするよりも目標に近づきやすくなると言えるでしょう。
なぜならば、案件化率の場合多くの営業マンは自分が良いと判断したアポイントしか計上しないようになります。そうすると、自分の頭の中で考えることができないが、他の人から見たら受注確度が高い案件についてはアポイントの機会を喪失してしまうことになるでしょう。それでは本末転倒です。しっかりと案件数の絶対値を追うことで、本質的な質の高い行動はできるように設計できるわけです。
アポ数、案件数、受注額の掛け合わせ
次に受注額です。アポ数と案件数と受注額の掛け合わせといったところでしょうか。
目標はシンプルが良いと誰かが言っていたような気もしますが、私はこれが1番インサイドセールスが納得してアポイントを追うことができ、組織の成果が最大化する評価基準なのではないかと考えています。プライシングは企業やサービスによって変わりますが、インサイドセールスの行動によってその企業のARPAが変わるような企業は多いのではないでしょうか。
例えば従業員数によってプライシングが変動するような場合は従業員数の多い企業群にアプローチを増やしていきますよね。また、機能によって料金が変わる場合も最上のプランを使うような仕立てでアポイントを獲得するのではないでしょうか。
といった形で私としては基本的に様々な指標を掛け合わせることが重要なのではないかなと考えています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
インサイドセールスの評価基準は、組織の成熟度や目指すべき姿によって、形を変え、常に流動的であるべきだと考えます。あくまでもザモデルは、自社の売り上げを最大化させるための1組織形態の話でしかありません。常にインサイドセールスもセールスと同じで売上を追っていくべき存在ではあるのです。そこを念頭に置いた上で、日々行動していけると先々のことが考えられるインサイドセールスになれるでしょう。
このメディアでは、他にも法人営業について記事で紹介しています。why you nowを駆使した営業とは?や、インサイドセールスは楽しい!?インサイドセールスの楽しいと感じる3つの理由といった記事にて、法人営業や営業マンについても、具体的に解説しておりますので、ぜひご一読いただけますと幸いです。